『学問の英知に学ぶ 第三巻』

 

HOME

『学問の英知に学ぶ 第三巻』
ロゴスドン編集部 編
定価=5,060円(税込)
2005年12月9日発行
A5判 350頁
ISBN4-902462-02-8

(内容)
真理を追究し、学問の発展のために尽力されてこられた大学教授や名誉教授が、各専門の分野から現代社会の病弊に対する処方箋を提供。日本最高峰の学識が易しい表現で談話調に語られる、学問の英知に満ちた珠玉のインタビュー集の第三巻。

(購入方法)
ホンヤクラブでご購入いただけます。

 

(目次)

二十九章 善と悪の精神哲学
(哲学者・渡邊二郎インタビュー)
 ●哲学とは、さまざまな存在経験を深め、はっきり自分なりにつかむことである。
 ●真の教育は、自己実現の意欲・態度を形成すること。
 ●自分を生かす道の発見が生きがいにつながる。
 ●暗闇の力は、生きるためのエネルギーの根源だが・・。
         
三十章 日本人の意識哲学
(文学研究者・久保田淳インタビュー)
 ●「雅」と「俗」は対立する美意識だが、互いに一種のスパイスでもある。
 ●今の日本人は、「幽玄」に理解を持つべきである。
 ●欧米人には奇異に感じられる、日本文学の涙の多さ!
 ●人間が人間らしく生きる為に、歌心は失いたくない!

三十一章 認識革命の女性哲学
(社会学者・上野千鶴子インタビュー)
 ●男性の視点からの定義そのものを覆そうとした学問。
 ●学生運動の失望と、なぜ幸福になれないのかという問いが成り立つ社会的背景。
 ●ジェンダー公平への理解は男の想像力の限界を表わす。
 ●自己解放は、自分の手によってでしか出来ない。
 ●保守派がみずからを少数派だと考える新しい現象。
 ●セクハラは、増えたのではなく、発覚してきた。
 ●少子化は、生命体として今の社会に対して無意識に出している答えである。

三十二章 人間性の心理哲学
(心理学者・水島恵一インタビュー)
 ●臨床心理学の歩み 神経症から非行まで。
 ●時代と共に顕在化してきた内向的な非行少年。
 ●精神分析の多くが、人間性心理学に接点を持っている。
 ●自己は相対化でき、自己超越につながっていく意識を持つことができる。
 ●自己の現実をふまえ、より高次な人間性を求めるところに自己探求の道はある。

三十三章 免疫学からの生命哲学
(免疫学者・多田富雄インタビュー)
 ●免疫は生物学に限らず、哲学的な問題とも関係がある。
 ●今の日本人は、ある種の免疫不全に陥っている。
 ●ゲノムこそ、正に基本的人権である。
 ●実存的な人間の存在を考えれば、脳死は認めにくい。
 ●男性と女性の間には、「間性」という性がある。
 ●言語も都市も、脳や体と同様に生命現象の結果としてつくり出されたものである。

三十四章 新世紀の宗教哲学
(哲学者・山折哲雄インタビュー)
 ●無神論、無宗教とは、自分自身が何であるかを見誤った結果である。
 ●日本人のモラルの源泉は、祖先崇拝にある。
 ●無意識のうちに流れている、文化的遺伝子の存在。
 ●臨死体験は、脳内体験か脳外体験かが問題である。
 ●憑霊と除祓のメカニズム。
 ●大往生につながるイメージ瞑想。
 ●新世紀に必要な、天地万物に生命が宿るという宗教意識。

三十五章 「気」の心身哲学
(哲学者・湯浅泰雄インタビュー)
 ●天地の働きのままに生きる状態を実現していく。
 ●本当の曼陀羅は、自分の「心」の中にある。
 ●近代医学の方法では、心身相関的な病気の治療はできない。
 ●超能力を大事がるようでは駄目である。
 ●「いかがわしい」という感覚は、歴史的な問題にある。

三十六章 唯脳論からの人間哲学
(解剖学者・養老孟司インタビュー)
 ●日本の解剖学は、死刑囚の解剖に始まった。
 ●情報は石ころである。
 ●人間の脳は目と耳をつなぎ、言葉の世界をつくった。
 ●インテリは、自分が変わることを嫌がっている。

三十七章 新世紀の経済哲学
(経済学者・宮本憲一インタビュー)
 ●新自由主義が世界の経済秩序をつくろうとしている。
 ●富者・権者の方に立つか、民衆の側に立つか?
 ●財政学の負担の公平という原理が歪められている!
 ●今後の役に立つ公共事業とは、自然に戻すという考え方にある。
 ●協同経済社会システムの必要性。
 ●行動的無党派が、豊かな社会を生み出す原動力になる!
   
三十八章 三角測量の文化人類哲学
(文化人類学者・川田順造インタビュー)
 ●定性的な知識と極大のパラダイム知との意味ある結合。
 ●特殊なものの価値を再発見していく必要がある。
 ●未開社会に文明をもたらす、という植民地支配の正当化。
 ●主観を他の観点から相対化して位置づける。
 ●視覚的な世界と聴覚的な世界は、共通の視野で問題にすることができる。

三十九章 新世紀の農業哲学
(農学者・祖田修インタビュー)
 ●農産物は一日も欠かせない絶対的必需品である。
 ●日本は世界の中の条件不利地域である。
 ●農学は、人間活動と自然との妥協点を追求し続ける。
 ●人間の理想とは、農業者のように働き、哲学者のように考えることである。
 ●それぞれの国には、守るべき農業の下限が存在する。
 ●中小都市と農村は一体的に考えなければならない。
 ●矛盾を抱え込むしか、人間に生きる道はない。

四十章 新秩序への外交哲学
(国際政治学者・渡辺昭夫インタビュー)
 ●戦争とは、別の手段による外交の延長である。
 ●構造的変動の三つの波。
 ●冷戦終焉におけるアジアとヨーロッパとの違い。
 ●違う所にいる人間関係の結果として出来る「地域」。
 ●複雑な層を成し形づくって進むアジアの地域主義。
 ●一九四五年当時の問題の立て方による議論では時代の必要にマッチしない。


HOME
株式会社ヌース出版
107-0062 東京都港区南青山2丁目2番15号 ウィン青山942
(TEL)03-6403-9781 (E-mail)logosdon@nu-su.com

Copyright © Nu-su Publishing Inc. All Rights Reserved.